PIMデータ連携に潜むリスク

2021.07.28  株式会社エクサ

ブログ記事「商品情報管理システム(PIM)導入の落とし穴」ではPIM導入時に起こりがちな問題点について紹介しました。今回はPIMへのデータ入力やPIMからのデータ出力を検討する上で起こりがちな問題として、PIMデータ連携に潜むリスクについて説明します。弊社でのPIM導入プロジェクトの経験上、PIMはPIM単体での導入は少なく、多くのプロジェクトでPIM+αの導入・構築となっています。そこで、本記事ではその中でもPIMとCMSを組み合わせて導入する場合、国内PIM導入後に海外展開を実施する場合の2ケースに潜むリスクについて説明します。

PIMデータ連携に潜むリスク その1:PIM+CMS導入

Webサイトのリニューアルにあわせ、PIMとCMSを同時に構築するというプロジェクトは比較的多いです。サイトのWebコンテンツ管理としてCMS、サイトに表示させる商品情報の一元管理のためにPIMを導入するパターンです。CMS単体でもある程度の商品管理は可能ですが、膨大な商品数や多言語、リレーションなどの複雑なデータを管理する要件がある場合には、商品管理に特化したPIMが必要となります。

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PIM+CMS導入でそれぞれのシステムを構築して連携する(マイクロサービス)方式を採用すると同時に導入を進めることができ、プロジェクト全体の期間を短縮するメリットもあります。ではPIM+CMS導入のプロジェクトではどのようなリスクがあるでしょうか?

リソース不足のリスク

商品情報管理システム(PIM)導入の落とし穴」でも解説していますが、PIMプロジェクトだけでもやらなければいけないことが多く、お客様側の体制もしっかり整える必要があります。

そこにCMS構築も同時に進めてしまうと、お客様側でリソース不足になるリスクが高まります。お客様担当者が1人だと、PIMとCMSの打ち合わせだらけになり、プロジェクトを円滑に進めることが非常に難しくなります。そのため、PIMチームとCMSチーム、更には全体統括チームといったようにきちんと体制を整える必要があります。

データ品質リスク

通常はPIMに商品情報データを投入していく際に充分に時間をかけて準備とチェックを行い、品質の高いデータを整えた後にCMSへデータを連携して表示確認すべきです。しかし、PIMとCMSを同時に導入する場合、前述のリソース不足のリスクも関係し、PIMから連携した情報を実際のWeb画面に表示・確認すると想像以上にデータの誤りがあり、加えて「やはりこうだった・・・」「こうしたい!」という修正要望があがってきます。そのためリリース直前に大量のデータ修正が必要になったり、PIM/CMS両方の改修が必要になったりするケースが多いです。その結果、データ品質が悪い状態でリリースせざるを得なくなったり、最悪リリース延期につながったりする場合もありえます。

そのためこれらのリスクを想定し、あらかじめ以下のことを確認しておく必要があります。

  • プロジェクトの早いタイミングで、実際のWeb画面上でのPIM連携データが確認できるスケジュールが組めているか

  • どこまでの品質で公開OKとするかの基準が明確化されているか(最初から完璧なものを目指さず、「最低ここまでならOK」といった基準)

  • リリース前にデータ修正を実施するリソースが確保されているか

PIMデータ連携に潜むリスク その2:PIM+海外展開

PIM導入を検討されているお客様の中には海外展開されている企業様も多く、グローバルで商品情報を管理するためのPIM導入プロジェクトも多いです。

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この場合は海外事業部と協力してプロジェクトを進める必要があります。ではこのケースではどのようなリスクがあるでしょうか?

文化の違いのリスク

日ごろ海外事業部と連携している担当者の方であればご存じかと思いますが、海外は日本とは大きく文化や考え方が異なります。例えば海外ではSIerにシステム構築をアウトソーシングすることはあまりありません。基本的に自社のエンジニアで開発から運用までを担っています。そのためPIM導入の際も海外事業部のリソースは自社メンバーに依存することになります。また、長期休暇など日本とは異なる休暇取得の考え方もあり、日本と同じようにリソースを割いてもらえ同じペースで作業できる想定でいると、なかなかスケジュール通りに進めることができません。そのため海外展開を行う上では余裕を持ったスケジュールを組み、進められる拠点から順次進めていく、といった現実的な対応が重要になります。

仕様合意のリスク

海外事業部は、言い方は悪いですが同じ会社・グループといっても別会社のような側面を持っていることが多いです。各海外事業部は各々の戦略でビジネスを行っているため、日本で決めた仕様や方針をなかなか聞き入れてもらえないこともありますし、日本から提供した商品情報についても最終的には自分たちで管理できるようにしたい、と主張するケースも多いです。とはいえ、日本で作っている商品を販売していますので、「日本から商品情報を迅速に提供してもらいたい」という要望があるのも事実です。

これらを理解・把握した上で海外事業部のメリットになるスコープや構想をしっかり合意してから進めることが重要です。また上層部の方から調整を依頼することが必要になるケースもありますので、事前に支援を依頼しておくことも大切になります。

まとめ

PIM導入プロジェクトはPIM単独ではなく、その先にある連携システムとの足並みを揃えないとうまくいきません。PIMに投入したデータをアウトプットして利用することで初めて価値が生まれます。エクサではさまざまなPIM導入プロジェクトにおいて、数々のPIMデータ連携を行ってきました。エクサ単独で行うものもあれば、他の会社・SIer様と協力するケースも多く経験しています。リスクを事前に想定し、お客様と一緒に予防策を検討・実施し、顕在化させないよう管理することができます。

PIM構築についてご検討される場合はぜひエクサまでお声がけください。

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