商品データを管理・運用するためのPIMシステムの機能

2020.12.21  株式会社エクサ

これまで弊社のWebサイトやブログで、商品情報管理(PIM:Product Information Management)を使って、商品データを効率よく管理するためのデータモデル構築ノウハウやデータ管理の課題などについて紹介してきました。

今回は、商品データ登録やシステム連携といったPIMのメインとなる機能から焦点を少しずらし、PIMを運用していくにあたり求められる機能について紹介します。

商品データの情報統制

商品データを各種チャネルにスピーディに配信するためには、新製品の発表前からデータをPIMにあらかじめ登録していく必要があります。ここで、PIMに登録した商品データは、誤って公開されたり情報漏洩したりしないように情報統制をかけておく必要があります。

PIMではステータス属性を用いて商品の状態を管理し、アクセス制御をすることで情報統制を実現します。ステータス属性の更新はワークフローと組み合わせて運用することが多く、登録者がすべての商品データを登録しワークフローを更新すると承認待ちステータスに、承認者がワークフローを承認すると承認済みステータスになります。そして、承認済みステータスの商品のみが、各種チャネルに配信されるように設定しておくことで情報統制をかけます。

PIMはマーケティングで使用する商品データを一元管理しており、多種多様なチャネルに商品データを連携します。マーケティング戦略に基づき、チャネル毎に公開のタイミングを変えるという要件が出てくることがありますが、PIMではチャネルごとに承認ステータスを管理して配信タイミングを変えることができます。

また、グルーバル対応を行う場合は、多言語で商品データを管理することになります。商品データの登録は、初期登録時点で全ての言語データが準備できていることは少なく、通常はベースとなる言語のデータを登録して、その後順次各国の言語に翻訳していくことが多いです。その場合、すべての言語のデータが揃わないと承認できないのでは、商品データの配信遅延が発生してしまいます。PIMでは言語毎にステータスを管理こともできるため、翻訳ができた言語から順次配信していくことができます。

デジタル化が加速している現代において、商品データをスピーディに配信しつつ、しっかりと情報統制をかけていくことが求められており、PIMではそのための有効かつ柔軟な機能を提供しています。

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商品データの品質強化

PIMで管理する商品データは、基本情報、マーケティング情報、詳細スペック、関連メディアなど多種多様な情報が含まれます。これらの情報を一度にすべて準備し登録することは困難です。よって、PIMの運用としては、段階的に情報を整理して登録していくことになります。

その場合、各商品において必要な情報が全て揃っているかを確認してから各チャネルに配信しないと、情報不足の状態で顧客に伝わり、誤解を招いたり不信感を与えてしまったりする可能性があります。

それを回避するために、PIMには商品データの品質をチェックする機能が備わっています。例えば、商品画像が設定されているか、あるいは商品概要には十分な量の説明文が設定されているかなど、要件に応じて柔軟に品質チェックのルールを設定できます。そして、品質チェック要件を満たしていない商品は、承認ワークフローを進められないように設定しておくことで、誤って承認されないようにしておくことができます。

PIMは、マーケティングに必要なデータを統合的に管理するシステムなので、PIM上の商品データの品質を向上させることは、全てのチャネルの品質を向上させることになり、会社全体としての信頼向上やブランド力向上に繋がっていきます。


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PIMでの商品検索

PIMに登録された商品データは、WebサイトやECなどのチャネルに配信する以外に、社内の営業が提案活動に活用します。PIMには、多数の商品が登録されているので効率的に商品を探すことができないと営業は使ってくれません。

そのため、多くのPIMでは検索エンジンが内蔵されており、柔軟な検索ができるようになっています。検索機能を有効に使うためには、商品の各項目を数値型・日付型・選択型などの検索エンジンが処理できる形式で設定しておく必要があります。そうすることで、数値や日付の範囲検索や、プルダウンを使った検索ができるようになり、容易に目的の商品を見つけることができます。

また、PIMにはユーザ毎にダッシュボードを設定できる製品もあり、頻繁に参照する商品にアクセスしやすくしたり、更新があった商品を優先的に表示したりすることができます。それ以外にも、いろいろな検索条件を設定して、各利用者が効率よく業務が遂行できるようにカスタマイズできます。

PIMの製品紹介は、商品データを一元管理してオムニチャネルに配信していくことを中心に書かれていますが、PIMに直接アクセスし商品データを検索・ダウンロードするときのユーザインタフェースもPIMを活用するのに重要な要素です。

PIMに商品データを登録するのは非常に手間のかかる作業です。せっかく登録した商品データを有効活用してもらうためには、ユースケースをしっかりと整理することが必要です。その際にPIMの機能として、CX(Customer Experience)やEX(Employee Experience)の観点で優れたユーザインタフェースが提供されているかが重要な要素となります。

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まとめ

今回は、情報統制、品質強化、検索という観点でPIMの機能を紹介しました。

コロナの影響による対面営業の減少や営業のデジタル化が求められるようになり、オンラインでの営業活動、マーケティング活動が非常に重要となってきています。オンラインは、情報拡散が速く上手に活用すれば非常に強力なツールですが、僅かなミスが大きなトラブルにつながることもあります。そのため情報統制、品質管理はとても重要な機能となります。

また、オンライン化により情報伝達スピードが速くなることで、対応する営業も商品情報に速く、容易にアクセスして顧客に情報提供することが求められます。そのためは、検索機能やダッシュボード機能はとても有効です。

PIMには上記以外にも多くの機能があり、それらをうまく活用すればマーケティング業務を大幅に効率化ができます。商品データの管理・活用についてお悩みの際は、ぜひエクサにご相談ください。

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