BtoBで求められるマーケティング手法とは?

2022.09.02  株式会社エクサ

近年、BtoB企業でも従来のマーケティング手法に加え、WebコンテンツのSEO改善・MAツール・メールマガジン発行・アクセスデータ分析などの手法を駆使する事が求められるようになりました。これらのデジタル領域のマーケティング手法は何が新しいのでしょうか。また、企業はデジタル領域のマーケティングにより何を求めているのでしょうか。

本記事では、BtoB企業でもよく使われているマーケティングプロセスを振り返りながら、デジタル領域のマーケティング手法がなぜ現在必要とされているのかを考え、そこに求められるDXP(デジタルエクスペリエンスプラットフォーム)について説明します。


事業の目的は顧客の創造である!?

著名な経営学者、ピーター・ドラッカーに「事業の目的は顧客の創造である」という言葉があります。

「顧客の創造」というこのパワーワードを初めて聞いた時は、正直イメージがわきませんでした。企業の目的は"利益の最大化"であり、ドラッカーの言葉が誤って翻訳されたのではないかと思っていたほどです。しかし、その後現役のマーケッターから話を聞く機会があり、以下の売上方程式を知り、ようやく「顧客の創造」の意味を理解する事ができました。


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この式が、「利益(売上高)」は、右辺の「市場規模」と「自社の市場シェア」を掛け合わせた結果だという事を理解させてくれました。

右辺の「市場規模」には、顧客に対する新たな価値を創造する事による潜在顧客数の拡大が企業全体に求められ、「自社の市場シェア」の拡大には、細分化された顧客のニーズを企業がタイムリーに理解し、適切なタイミングで最適な顧客に価値を伝達・提供する戦術が必要となります。

この式に必要な要素は正しい"顧客の今"を迅速に知る事です。

現在は顧客接点としてWebやSNSが登場しています。デジタル領域ではその顧客行動をリアルタイムかつ詳細に追えるようになりました。"顧客の今"をデータ分析し潜在的なニーズを見出す事により、これまでは見つける事が出来なかった新たな"顧客"像を、より迅速に、正確に把握する事ができるようになってきています。

Webマーケティングプロセス

デジタル領域で活躍する"Webマーケティングプロセス"も従来のマーケティング手法を継承しています。マーケティングプロセスの流れを以下におさらいしてみましょう。

1.市場環境と顧客の理解

市場環境の分析

自社の挑む市場環境を分析します。市場のサイズ、競合の動向、自社の強み。市場での自社の立ち位置(強みや価値)を確認します。分析には、"SWOT分析"や"3C分析"などのフレームワークがよく使われています。

顧客のセグメンテーションとターゲティング

顧客は多種多様な分野で活動しています。ニーズも求める価値も広くまったく異なると言って良いでしょう。 顧客をセグメント細分化(セグメンテーション)し、見込み顧客を選び(ターゲティング)ましょう。

新たな顧客行動の洞察

顧客を具体化(ペルソナ設定)しなければ自社が提供すべき価値を決める事ができません。ペルソナ設定した顧客の過去の購買や営業への問い合わせ履歴などから、顧客の潜在的な欲求や購買意欲を洞察(インサイト)します。この洞察を深く真剣に行う事が新たな提供価値の創出に繋がります。

2.顧客へのアプローチ戦略

"マーケティングミックス(4P)"と呼ばれます。"市場環境と顧客の理解"で見込みがあると分析したターゲット顧客へ自社の価値を伝達(アプローチ)する実行戦略の位置づけです。

PRODUCT「製品」

ターゲット顧客へ提供する新たな価値をもった製品(あるいはソリューションサービス)コンセプトを決め、製品、サービスとして仕上げアプローチします。

PRICE「価格」

ターゲット顧客にとって経費であるとともに、自社にとっては売上に直接影響する重要な要素です。自社コストとブランド力、市場相場観から価格戦略を策定します。

PLACE「立地、流通」

ターゲット顧客にどのような経路・チャネルで製品を届けるのか、最適な方法を検討します。

企業間取引(BtoB)では流通は非常に重要な役割を担っています。

PROMOTION「宣伝・広告」

ターゲット顧客である企業に対し自社の価値(製品やサービス)を伝達し契約を獲得する販売促進活動のことです。

DXP(デジタルエクスペリエンスプラットフォーム)

前章でご紹介したWebマーケティングプロセスをデジタル領域で活用するには、DXP(デジタルエクスペリエンスプラットフォーム)が有効です。

DXPには、企業が保有する顧客情報を集めて分析できるCDP(カスタマー・データ・プラットフォーム)や、セグメント化した顧客に最適なUIを提供するパーソナライズ機能や、UIを継続的に改善できる手法を提供するA/Bテストの機能などがあり、デジタルマーケティングにも最適です。DXPは良質な顧客体験の提供とともに、市場や顧客の理解を深め、マーケティング戦略のブラッシュアップを可能とします。

弊社では、エンタープライズ企業様を中心にデジタルマーケティングに必要なプラットフォームのインテグレーション経験が豊富にあります。マーケティング担当者様のご要望やお悩みにお応えできますので、デジタル領域でのコンテンツ活用やマーケティングにご興味がありましたら、弊社までお声がけください。

まとめ

本記事ではマーケティングプロセスを振り返りながら、デジタル領域のマーケティング手法がなぜ現在必要とされているのかを考え、そこに求められるDXP(デジタルエクスペリエンスプラットフォーム)の有効性について説明しました。

こちらの資料では製造業B2Bでデジタルマーケティングに取り組む際によくある障壁、その対策について解説しています。あわせてぜひ参考になさってはいかがでしょうか。
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