製造業や小売り、サービス提供事業者にとって、「商品情報」の取り扱いは企業活動の生命線の一つでもあります。
情報の正確性が担保されていることは当然のこと、顧客とのコミュニケーション手段の大半がデジタル化された現在のビジネスシーンにおいて、その活用方法も当然デジタル化への対応が望まれ、ストレスなく利用できるツールやサービスであることも必要条件になりつつあります。
今回は、商品情報管理ソリューション「PIM」のリーディングカンパニーであり、全く新しい商品体験プラットフォームとして注目されているContentservについてご紹介します。
いまなぜ「商品情報管理」が注目されるのか?
2019年1月、総合スポーツ用品メーカーであるミズノ株式会社がオムニチャネル強化施策として、Contentservの採用を発表しました。
特筆すべき点として、
"コンテントサーブを導入することで、ミズノはワールドワイドで販売される商品の仕様・規格情報やマーケティング情報を統合管理し、eコマースに加えてブランドサイト、展示会でのカタログ等でも活用できます。また、リッチに最適化された商品情報を販売代理店にも提供することで、すべてのチャネルでの商品体験のクオリティ向上に努めています。さらに、マーチャンダイジング・オペレーションがデジタル化、自動化されることによって、オペレーションコストの削減も見込んでいます。"
とその特徴を紹介し、国内のみならずグローバル展開を睨んだプラットフォーム選定を行っている点が挙げられます。
出展:株式会社 Contentservウェブサイト
「ミズノ、グローバルビジネスの商品情報基盤にContentservを採用」
製造小売と言われるSPA(speciality store retailer of private label apparel)の流れは、爆発的なスマートフォンの普及やAR・VRといったデジタル表現の技術の飛躍的な発展により、2000年代後半から急速に広まってきました。
当社でもデジタルプラットフォーム構築のニーズに対応し、多くの導入実績を残しています。
<デジタルプラットフォーム導入事例>
現在では、さらにビジネス環境が進み、高速ネットワークの普及と各表示デバイスの高解像度化(4K8K対応)、ARKitやARCoreなどスマートフォンにおけるAR技術の定着化が進み、新たな顧客体験を実現するためのベースとなる技術が浸透しています。
Contentservの主な機能
それでは、このような環境下にあり、PIMのマーケットリーダとされるContentservとは、どのようなソリューションなのでしょうか?
製品の基本コンセプトや代表的な機能についてご紹介します。
時代にマッチしたアーキテクチャ
多くのアプリケーションがクラウド化されて提供する現代ですが、商品情報についてはデータソースが社内システムであることが多く、しかも各システムに拡散してデータが保管されているケースが一般的です。
そのため、シームレスにデータを取り込むためには、多くのアプリケーションとの連携が不可欠であり、Contentservでは数十種類以上に及ぶコネクターをサポートし、Contentserv Marketplaceから利用可能です。
Contentservでは、マスターデータベースを構成し、メッセージBUSとAPI/RESTインターフェースを持つことで、多種多様なシステムやアプリケーションとのデータHubとして機能します。
このアーキテクチャにより、全てのマーケティング施策に対して、必要なデータを必要なタイミングで供給することを実現しています。
Contentservの主な機能とモジュール
Contentservは、商品情報の管理、活用に必要となる機能やモジュールを全てWebインターフェースで提供します。
これにより、ユーザ部門が実際の業務で利用する際に必要な機能をWebブラウザのGUIから利用することを可能にしています。
商品メディア
お客様の商品にあわせて、任意に定義した情報を商品情報として格納することが可能です。商品に関連する画像、ビデオ、PDFなど、各種メディアアセットを商品と関連づけた状態で管理することができ、メディアアセット自体にもメタ情報として任意の項目を格納することが可能です。
商品比較
商品情報のスペック情報をテーブル形式で表示することで商品同士を比較しやすく表示することが可能です。また、比較テーブルを含んだ情報をPDFとしてダウンロードすることも可能です。
関連商品
アクセサリー、類似製品など関連商品を商品情報と連携させて管理します。
商品情報にアクセサリー、類似商品など他の商品を紐づけることが可能です。関連している商品の情報の画像などを表示することでどのような商品が関連付けされているのかわかりやすく管理することが可能です。
マスタデータ
ERPやPLMなどからの連携データをマスタデータとして管理可能です。
ERPやPLMなど、他システムで管理されている情報を商品情報として取り込むことできます。これらの情報については、画面から編集させないなどの制御することも可能です。
翻訳管理
商品情報やメディアメタ情報は、多言語のデータを格納でき、翻訳状態を管理することが出来ます。また、翻訳ツール等と連携し、翻訳結果を取り込むことも可能です。
履歴管理
商品やアセットの変更履歴が管理されているため、変更者、変更内容、変更日時などを確認することができます。また、バージョン間での差分の確認や旧バージョンに戻すといったことも可能です。
アクセス権
各商品/アセット、カテゴリごとにアクセス権を設定が可能です。
商品/アセットのカテゴリ毎にアクセス権限を設定したり商品/アセットの項目別に閲覧/編集可能な商品/アセットを制限することが可能です。これによりユーザの職責ごと閲覧/編集可能なカテゴリや項目を制限することが可能です。
ロール管理
ユーザの職責ごとに利用できる機能を細かく制御し、必要な機能のみ利用できるようにすることが可能です。
ワークフロー
ステータス、アクションを設定し、商品/メディアの作業の流れを制御します。
利用するお客様の商品/メディアの情報を格納していくまでの業務フローや商品情報を外部に公開するまでの業務フローなどに従い、商品/メディアの状態を任意に定義することができます。これにより次の作業者にメールを送信するなど、業務をスムーズに行えるように補助することが可能です。
入出力設定
Excel,CSV等様々な形式で商品/メディアの情報をPIM上に取り込んだり、出力したりすることが可能です。またそれらを定期的に実行したり、出力後にメールを送信したりすることも可能です。
ログ管理
ユーザ操作による処理のログやメディアのダウンロードログなどをPIM上から閲覧することが可能です。
ダッシュボード
良く利用する機能をダッシュボートに登録することでユーザ毎により使いやすくUIをカスタマイズすることが可能です。
検索
登録されている商品/アセットをキーワードによる検索や、ナビゲーションツリーから絞込むことが可能です。また、検索結果を保存したり他のユーザと共有することも可能です。
データドリブンカンパニー
Contentservは、「データドリブンカンパニー」を目指す企業を支援することをコンセプトに、企業のデジタルトランスフォーメーションを実現するソリューションを展開しています。
そのため、今回中心にご紹介した商品情報を管理する「PIM」ソリューションのみならず、デジタルコンテンツを管理する「DAM」ソリューションやマスターデータを管理する「MDM」、マーケティング 体験を管理する「MxM」などデジタルマーケティングの実現に必要な各プラットフォームを取り揃えるトータルソリューションカンパニーです。
競合各社が出揃うグローバルのPIMマーケットにおいて、「The Forrester Wave™: Product Information Management Solutions, Q2 2018」でリーダーに選出されるなど、企業のデジタルビジネスを支えるプラットフォームベンダーとして注目されています。
出展:株式会社 Contentservウェブサイト
「The Forrester Wave™: Product Information Management Solutions, Q2 2018」
まとめ
いかがでしょうか。Contentservのキーコンセプトや特長、代表的な機能についてご紹介いたしました。
今後企業が一層ビジネスを飛躍させるためには、デジタルマーケティング の活用は不可欠です。しかしながら、社内には重要なシステムがそれぞれ個別のシステムで管理され、データも散財しています。
このような環境にあり、エクサでは、専門のエキスパートにより数々のお客様のデジタルトランスフォーメーションを支援してまいります。
特に導入難易度が高い商品情報管理ソリューションの分野において、お客様の現状把握や課題抽出などの「アセスメント」から、ソリューションの選定や実行計画策定など「企画構想の立案」、目指すべきゴールや将来像をブラッシュアップする「共創ワークショップ」、ソリューションの導入に向けた精緻な事前検証「PoC」など、自社で完結することが難しい、プロジェクト全般をご支援しています。
また、Contentservを中心に、デジタル時代に求められるビジネス基盤の構築を支援する「Smartエンゲージメントプラットフォームソリューション」を提供しています。
最新のデジタルテクノロジーの採用やソリューションの選定など、デジタルビジネスのエキスパートであるエクサに是非ご相談ください。