2020年9月、日本では新しい政権が誕生しました。その直前、総理大臣候補たちは「デジタル化」という言葉を使って政策を発表していました。政府としての「デジタル化」は、「デジタル庁」や「データ庁」という形で具現化され、より具体的な日本の成長戦略につながっていくのかもしれません。そこは期待したいところですね。
では、我々民間の企業の「デジタル化」は今後どうなっていくでしょうか。「企業のデジタル化」というと「デジタルトランスフォーメーション(DX)」という言葉が真っ先に浮かびます。DX自体はいろいろなところで定義づけされているのでここでは割愛しますが、エクサでも「エクサのデジタルトランスフォーメーション」として『exaDX』と銘打って「お客様のDXを企画/構想から実装まで、バイモーダルのインテグレーションをご支援します」と宣言しています。
そして、このexaDXの中で体系づけられていますが、本ブログサイトでご紹介しているソリューション群はSmartEngagementという枠組みによりお客様のDXをご支援するものです。Engagementという言葉は「つながり」を意味しますが、企業にとっては顧客とのつながりが最も重要なものです。このつながりの場を作るものを「顧客接点」と呼んでいます。そこで、今回は企業にとって最も重要な「顧客接点」について「デジタル化」という切り口で考えてみたいと思います。企業にとって欠かせない顧客接点
顧客接点とは、企業が顧客と接するあらゆるタッチポイント、コンタクトポイントのことです。従来からある営業マンによる電話・訪問の場、リアル店舗の店頭、セミナーや展示会の場から始まり、ダイレクトメール、コールセンターなども顧客接点となります。インターネット時代となってからは企業のホームページ、ECサイト、モバイルアプリなどが顧客接点の代表的なものとなりました。また、最近では、コロナ禍によって加速しているオンライン会議、密とならないオンラインセミナーであるウェビナーなども新しい顧客接点となります。
企業にとって顧客と接点をもつことは自社の成長(規模拡大、収益拡大)に直接つながる重要なものであり、最も大事な顧客のことを理解するための場・機会となります。顧客接点を柔軟かつ適切なものとし続ける必要があり、顧客接点は企業にとって欠かせない重要なものです。
企業が抱える営業・マーケティングの課題とは?
それではここで、顧客接点と直結する企業側の営業・マーケティングの課題について考えてみます。多くの企業では以下のような課題をお持ちではないでしょうか。
・人手不足:営業マンの人数不足、組織・体制が整わない
・引き合い不足:既存の商流頼みとなり、新規の引き合いがとれない
・デジタルネイティブの台頭:従来の営業手法が通じない
・ナレッジの偏り:顧客への説明・訴求が担当者の力量に依存し、ばらつきがある
・購入方法の変化:ネット検索などで事前にあたりをつけられてしまう
・在宅勤務主体:お客様先への訪問ができずオンラインでのアプローチに限定されてしまう
これらの課題の背景には、コロナ禍の影響で浮き彫りになったものもありますが、ほとんどの課題は顧客の購買行動がデジタルシフトしてきていることが原因にあげられます。従来の営業・マーケティング手法であったリアルなイベント開催、アウトバウンド的な対面営業スタイル、アプローチが崩壊しつつあり、デジタルマーケティングを中心としたアプローチに変えていく必要がある時代です。コロナ禍はこの背景を加速したにすぎません。これらの課題が企業にとって重要な顧客接点を弱めています。
顧客接点を「デジタル化」で強化する
それでは、顧客接点はどのようにして強化していけばよいでしょうか。その鍵となるのが「デジタル化」による強化です。コロナ禍で図らずも主流となったオンライン会議、ウェビナーは、デジタル化された顧客接点といえます。これらのメリットは以下です。
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物理的な制約がなくなる:会議・セミナーへの参加のための移動時間がなくなり、地方の顧客への対応も可能となる
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コスト削減:従来の営業・マーケティングスタイルと比較し、時間的コストが圧倒的に低減される
もちろん、オンラインでのコミュニケーションの難しさなどのデメリットもありますが、メリットを最大限に活かし、顧客接点強化に繋げることを考えていく必要があります。
また、デジタルマーケティングの代表でもあるWebインバウンド施策についても顧客接点デジタル化の強化策です。
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Webインバウンド施策
自社商品・ソリューションの情報をWebサイトで公開し、検索結果ページの上位表示を狙う施策をうつことで、見込み顧客に見つけてもらい、企業がリードを獲得していく新しいデジタル営業・マーケティング手法。検索上位を狙う施策として、ブログ記事投稿、ダウンロード資料公開などを継続的に実施する。
デジタルシフト時代の新しい手法としてWebインバウンド施策を打つことで、先に上げた多くの課題を解消できます。特に、人手不足、引き合い不足への効果が大きい強化策となります。
さらには、昨今ではより一般的になりつつあるAI技術を利用したChatbotなども顧客接点のデジタル化による強化策の一つです。Chatbotの活用としてよく耳にするのが顧客からの問合せを受け付けるコンタクトセンターやコールセンターに組み込んだ事例です。センターのオペレータがAIからの情報をもとに回答することによりナレッジの偏りを解消でき、また、顧客側に直接Chatbotとのやり取りをさせることで人手不足の解消にもつながります。
エクサソリューションで顧客接点を支えます
激変する環境の中、企業は顧客接点をデジタル化で強化し顧客満足度を向上させ続ける必要があります。エクサでは顧客接点を支えるソリューションをご用意しています。企業がもつ商品情報を管理する仕組みとして「商品情報管理(PIM) ソリューション」、Webサイトのデジタルアセット情報を管理する「デジタルアセット管理(DAM)ソリューション」、Webサイト全体の情報・構造・コンテンツを管理する「Webコンテンツ管理(CMS)ソリューション」。これらのソリューションで企業にとって欠かせない顧客接点を支え、皆様のデジタルトランスフォーメーションをご支援します。