代理店を巻き込んだデジタルシフトのすすめ

2021.04.21  株式会社エクサ

BtoBの電子商取引市場規模は、BtoCの規模と比較して約18倍です。そのBtoB電子商取引市場のうち、大きな割合を占めるのが「卸売業」です。

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※ここで言うECとは「インターネットを利用して、受発注がコンピュータネットワークシステム上で行われること」を示しています。

出典:「令和元年度 内外一体の経済成長戦略構築にかかる国際経済調査事業(電子商取引に関する市場調査)報告書」(経済産業省)[https://www.meti.go.jp/policy/it_policy/statistics/outlook/200722_new_hokokusho.pdf]


今回は製造業企業の売上拡大において、この卸売業にあたる販売代理店を巻き込んだデジタルシフトの重要性をお伝えします。

BtoBのマーケティングの流れ

BtoCビジネスでは、古くからAIDMA/AISASなど、さまざまな消費者購買行動モデルが提唱されており、それらの購買行動モデルをベースにマーケティング施策が検討されています。

私たちは何か欲しいものがあると、ネット上で商品の外観やスペックを確認し、利用者のレビューを確認し、悪い評判がないかを調べます。場合によってはそれを製作している会社の企業イメージについても調べ、その商品の良し悪しを判断するかもしれません。

インターネット普及以降、どの購買行動モデルにおいてもオンラインでの検索・商品情報の取得といった行動はマーケティング施策を検討する上で前提となるものです。このような購買行動はBtoBビジネスでも既に行われておりBtoB購買の90%以上は検索からスタートするという調査結果が出ています。

BtoBにおける取引はBtoCと比較すると高額であることが多く、購入判断の関係者も多いことからオンラインで検索しただけで購入が決まるわけではなく、購入先企業の担当者と商談を繰り返した後に決定となります。

しかし、最初にセルフサービスでオンラインの情報を収集し検討を始める、という流れはBtoCと同じようにBtoBでも今後加速していくと考えられます。

製造業と代理店が抱える課題

代理店や商社は販売という業界と顧客に対し、広く深い知識を持っています。そういった代理店の役割・価値を製造業側が理解し代理店ビジネスという分業がなりたっています。

それでも昨今は、製品が複雑化したり商品サイクルもニーズ変化も速くなっており、代理店はより速い情報提供を製造業側に求めています。時に代理店や販売店は、製造業側から十分な商品情報がスピーディに得られず、どのような構成にすればエンドユーザにフィットする提案ができるのかがわからないなど、情報提供に不満を抱えていると言われています。

また、昨今では"売って終わり"というビジネスではなく、サブスクリプションモデルに代表されるような契約後も継続して顧客に寄り添いLTV(Life Time Value)を最大化していく手法が、"カスタマーサクセス"というキーワードで語られており、製造業においてもそれを取り入れて行こうという動きが活発化しています。代理店ビジネスの場合は、エンドユーザである顧客の状態や状況を正確に把握することは難しく、これらの手法を代理店経由でのBtoBビジネスの中で実現するのにはハードルがあります。

D2Cのように直接お客様に商品を届けるといった方向に進む製造業もある一方で、代理店ビジネスを大切にし、ここをしっかりサポートしていくためのデジタルシフトはどうあるべきか、お悩みの製造業様も多いのではないでしょうか

製造業の売り上げを拡大させるためには

上述した「エンドユーザにしっかり商品情報を伝えられない、提案出来ない」「代理店経由で販売している製造業でのLTV施策が困難」といった2つの課題は、エンドユーザに伝える十分な商品情報を代理店に提供することができなかったり、逆にエンドユーザの状況や声を製造元企業が拾い切れないという情報の流通部分に課題があります。

BtoCのビジネスでは、十分な商品情報が提供されていなければ販売機会損失となることは、個人の生活体験として私たちも実感している事実です。

代理店経由でビジネスをしている製造業にとって、これらの課題を解決・対応していくことが売上拡大のキーとなり、製造業-代理店-エンドユーザの3者をつなぐプラットフォームで情報をしっかり流通させ、代理店を巻き込んだデジタルシフトを実現することが重要、と考えます。

まとめ

BtoBについてもBtoCと同じような購買行動がとられるようになりつつある今、代理店への情報提供をしっかり行っていくことは、市場規模の大きいBtoBだからこそ、より重要になってくるでしょう。

また、代理店経由のビジネスであっても顧客データドリブンでマーケティング施策を打ち、LTVを最大化する方法を模索することが、製造業における売上拡大の切り札になるのではないかと考えます。

エクサでは、製造業のお客様への商品情報管理システム(PIM)の豊富な導入経験を活かし、BtoB企業と販社・代理店・商社と顧客をつなぐデジタル・エンゲージメント・プラットフォーム販社・代理店向けポータルソリューションの構築をご支援いたします。

ぜひ、お気軽にご相談ください。

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